- こめかみ、後頭部がズキズキと痛い
- 頭痛薬を毎日のように飲んでいる
- 吐き気やめまいを伴うことがある
こんな頭痛あるある、で悩んでいませんか?
実は頭痛を繰り返す方、頭痛薬が手放せない方には特徴があります。
特に緊張型頭痛の場合、首のゆがみ、背骨や骨盤のゆがみが頑固な頭痛を引き起こしています。
私は柔道整復師として19年以上のキャリアを積んできましたが、毎年1500回以上の施術数を行う中でこの根本的な課題を日々感じています。
この記事では「頭痛」という大きなテーマを幅広く網羅していきます。
この記事を読むことで頭痛で悩んでいる方の不安が減ったり、少しでも頭痛が楽になるのを期待してください。
目次
網羅的に書くので長くなりますから、目次も参考にしながら是非お読みください。
頭痛の根本的な原因と向き合い、頭痛に悩まされない毎日が取り戻せることを心から願っております。
緊張型頭痛とは?頭痛にまつわる誤解
頭痛には大きく一次性頭痛と二次性頭痛があります。
- 一次性頭痛:緊張型頭痛、偏頭痛、群発頭痛
- 二次性頭痛:くも膜下出血、脳動脈瘤、脳腫瘍、髄膜炎など
頭痛で来院される方々には「あまりにも強い痛み」「いつもと違う痛み」を感じていたら、まずは病院での診察をお勧めしています。
今回の記事では繰り返し続く緊張型頭痛(一次性頭痛)を題材に書いていきますので、二次性頭痛が疑われる方はお近くの頭痛外来を受診ください。
緊張型頭痛は肩こりの緊張に伴って起きる?
一般的に緊張型頭痛は肩こり、首こりの緊張で起きると言われています。簡単に言えば「筋肉の固さが原因なのでマッサージをする」という方向性に行きがちです。
マッサージや揉んで筋肉がほぐれれば良いのですが、帰る頃にはもう肩こりになっている。
そんな経験がある方も多いです。
- そもそも肩こり、首こりといった筋肉の固さがなぜ起きるのか?
- なぜ筋肉の固さを感じ無くても頭痛が起きるのか?
そこから1つ1つ考えていかないと、頭痛本来の原因が改善できません。
頭痛薬が効かないのは痛み止めだから
頭痛薬は一般的「カロナール」「ロキソニン」が病院で処方されたり、市販薬で売っています。
これらは総じて鎮痛薬であり、痛み止めの薬です。
痛み止めの薬は痛みを脳が感じにくくさせるのが目的です。
首や肩の問題解決がされていなくても効果を発揮しますが、薬効成分はやがて効かなくなれば頭痛は再発していきます。
腰痛や関節痛は痛みが薄れたうちに動かすことで、鎮痛薬が切れても動かしやすくなっていることがありますが、頭痛薬が効いているうちに首の運動療法をやることは中々ありません。
もちろん、私たちは頭痛薬を否定するつもりはありません。
逆に頭痛薬を適切に飲みつつ、その中で施術や運動療法を行って、頭痛薬に頼らない体づくりが根本的改善につながる思っています。
緊張型頭痛の原因
なぜ頭痛が起きるのか
原因は『頭・首・肩の筋肉の緊張』と言われていますが、なぜ頭・首・肩の筋肉の緊張が起きるのか?大きく3つに分けられます。
- 肉体的ストレス
- 精神的ストレス
- 眼精疲労
VDT症候群とは、パソコンなどのディスプレイを使った長時間の作業が原因で、目や身体や心に影響のでる病気でIT眼症とも呼ばれます。
これらの負荷が頭頚部に怒り、血行が悪化して、血管に老廃物などが溜まることで炎症が起こり、頭痛を引き起こすと考えられています。
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頭痛と気圧の関係性
- 気圧下がると頭が痛くなる
- 天気が悪くなる前に頭痛を感じる
- 梅雨時期や秋は調子が上がらない
こういった頭痛と気圧の関係性を訴える方は多くいます。
気圧による体調の変化を天気痛(気象病)とも言われますが、気圧は目に見えるものではないのでイメージはしにくいですが、確かに存在するもので見過ごせません。
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頭痛と偏頭痛の違い
- 偏頭痛は、脳の血管が拡がって痛み、脈打つように痛み、吐き気も伴う。
- 緊張型頭痛は、頭の周りの筋肉が緊張して痛み、頭全体が締め付けられるように痛い。
このように重症度ではなく、種類が違う頭痛です。
偏頭痛は840万人、緊張型頭痛は2000万人いると言われ、全世界的にも緊張型頭痛の方が多いです。過去には合併する症状をおっしゃる方もいました。
頭痛薬は異なりますが、根本的な原因の部分は近いところにあります。
子供に頭痛が多くなった原因
- 近年、子供の頭痛が増加傾向にあります。
- 子供の運動能力低下
- スマホやタブレット端末の利用
- 猫背や姿勢不良が増加
- 足底バランス機能の低下
こういった要因が子供達の発育に悪影響を与えている可能性があります。
足柄上郡のおの整骨院でも小学生ながら頭痛や肩こりで通院している方もいますので、昔なら当たり前だった体の強さ、頑丈さが失われつつあるのかもしれません。
ストレスが熱を生み出す
脳はストレスを受けると、生化学反応や熱に変換して処理する仕組みを持っています。
イライラしたり、緊張すると頭がボーっとなるのは、脳の処理が追いつかなかったり、負担が掛かっているからです。パソコンやスマホを使っていると熱を持つのと同じです。
脳は水と脂質で構成されています。
熱がこもると脂質が主成分の脳は傷つき、ダメージを追わないように様々な対応をしていきます。
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緊張型頭痛の治療について
基本的に頭痛は一般内科や脳神経内科で対応可能です。
近年は足柄上郡にも頭痛外来を設置している医療機関が増えてきましたので、合わせて解説します。
病院での頭痛治療
一般的に病院で行われる頭痛治療は主に3つです。
①頭痛薬
頭痛薬で処方される薬には消炎鎮痛薬、筋弛緩薬、抗不安薬が一般的です。薬をずっと飲み続けている、薬が手放せない。そんな方は薬物乱用頭痛かもしれません。薬は一時しのぎには大変効果的ですが、頼りすぎている場合は注意が必要です。
②牽引療法
首こり、肩こりが強いとストレートネックが疑われたりします。その際には首の骨を引っ張る牽引療法が一般的です。
③電気療法
首や肩の筋肉の緊張に対して、電気療法があります。低周波治療器や超音波という言葉を聞いたことがあると思います。総じて、目的は固くなった筋肉をほぐす狙いです。
小田原でお勧めの頭痛外来がある病院は『間中病院』さん、『お堀端クリニック』さんです。あまりに強い頭痛などは二次性頭痛を疑いますので、まずは医師に相談して精密検査を受けるのをお勧めします。
整骨院・整体院での頭痛施術
①マッサージ・指圧
筋肉の張りや凝りにマッサージ、指圧をする方は多くいらっしゃいます。特に頭と首の付け根には頭痛のツボと教えられる風池、天柱、完骨があります。
②筋膜リリース
筋膜を柔らかくし解きほぐすことを「筋膜リリース」と言います。近年では実施している整体院が増えてきました。
③首のボキボキ矯正
指の関節を鳴らすように、首の骨をボキボキ矯正する方法があります。カイロプラクティックなどで一時期流行りましたが、近年は首の矯正をしているところは減少しつつあります。
④ストレッチ
ストレッチは頭を横や前後に倒す自動運動と、(自分や他人が)手を使って行う他動運動に分かれます。緊張型頭痛が強く症状を出している時には自動運動ぐらいの弱いストレッチでも負担が多いので、無理のない範囲で行わるのが基本です。
おの整骨院で行う頭痛整体
①頭頚部の整体
おの整体院ではまず首の骨の動きを取り戻すことを大切に考えます。
頭の骨と首の骨は絶妙なバランスで連結しており、この精密なバランスが僅かな乱れをもつだけで緊張型頭痛は引き起こされます。
おの整体院では頭蓋骨の縫合、上位頚椎のゆがみ、頭頚部の体軸バランスを整えていくことで、緊張型頭痛を早期改善に向けていきます。
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②頭部冷却
脳はストレスを熱に変換し、その熱によるダメージは無視できない存在です。おの整体院では緊張型頭痛に対して水枕を使い、ズキズキした熱の問題に対応していきます。
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③骨盤や背骨の整体
頭痛整体で欠かせないのが姿勢不良です。特に猫背やストレートネックといった姿勢の悪さは頭痛の再発リスクにつながります。
骨盤のゆがみ、背骨の硬さはマッサージや筋膜リリースで取れるものではなく、動かしやすさを取り戻すレオロテクニークが私たちの最適解です。
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④生活習慣の指導
繰り返す頭痛は枕やスマホの高さといった環境を整えることで、頭痛の頻度が減っていきます。また当院で行う運動療法や習慣指導では頭痛が起きにくい体質へと改善していくことも期待できます。
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頭痛でやってはいけない、お勧めしないこと
目を、頭を温める
昔からの言い伝えで「頭寒足熱」という言葉があります。
足下は温かく、頭は涼やかな状態が健康法の秘訣とされています。
最近はホットアイマスクが眼精疲労の軽減や睡眠質向上に効果があるとされていますが、古来から伝わる健康法にも一考の価値はあります。
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牽引療法やストレッチで首を引っぱる
ストレッチ神話とも言えるほど、ストレッチには万能な効果がある思われがちです。確かに軽いストレッチは血流に影響を与え、体の軽さや動きやすさをつくります。
その一方で、過剰なストレッチや牽引力が体にどんな悪影響があるかを知らない方も多い印象です。
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高枕
高い枕、低い枕、柔らかい枕、固い枕・・・。枕選びは現代人の課題になってきています。オーダーメイドの枕制作店もあったりします。
私たちは枕選びのポイントとして『低い枕』『通気性の良さ』を重要視しています。特に枕の高さはできるだけ低い方が良いとお伝えしています。
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睡眠不足とスマホの利用
高枕に関係する話として、睡眠不足につながる”睡眠の質”は非常に考えなくてはいけません。特にスマートフォンやタブレット端末のように、ブルーライトの問題は見過ごせません。
1980年代より頸肩腕症候群等のVDT作業による健康影響や労働災害が注目されました。80年代と比べても現代の方が大画面で、液晶から入る情報量は多くなっています。
寝る前のスマホ操作は眼精疲労につながりますし、寝具の問題で眠りが浅くなると、頭頚部の血流に乱れを起こして緊張型頭痛が起きる可能性はグッと高まります。スマホの設定や寝具を変えるのは1つずつ出来るところからやっていきましょう。
自分でできる頭痛の治し方、体操やストレッチ
頭痛に効く歩き方
首のゆがみを整える上で大切なのは、重力に対応した正しい姿勢で歩く事で、頭頚部の位置が安定します。
歩くことが足腰に良いのはイメージしやすいと思いますが、実は歩くことで背中~首頭へと順次バランスが整っていきます。これはランニングや室内歩行器(トレッドミル)では得られないバランス回復効果です。
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【重要】頭痛は冷やすが第一です
緊張型頭痛が起きる原因でも書きましたが、物心両面のストレスは熱に変換するのが脳の特徴です。いかに熱を溜めない、いかに熱を捨てることを手伝えるか。これが頭痛を自分で治すには必須だと私たちは考えています。
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頭痛、首痛に効果的な体操
おの整体院ではストレッチは行いません。
緊張型頭痛は血行が悪化し、血管に老廃物などが溜まることで炎症が起こり、頭痛を引き起こすと考えられています。脳に出入りする血行を促進したり、阻害する可能性があれば極めて慎重に行う必要があります。
本来、首まわりの運動療法は丁寧に行う必要があります。おの整体院では安全性を考慮した上で、ストレッチではない運動療法で頭痛に対応していきます。
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もう迷わない頭が痛い人におすすめの枕
高枕は避けた方がいいのですが、枕は低けりゃいいという訳でもありません。枕選びのポイントを網羅した記事を書きましたので参考にしてください。
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スマホやノートパソコンの位置を高くする
頭を下げていく角度毎に首への負担量は増えていきます。特にスマホやタブレット、ノートパソコンは下を見る時間が長くなりがちなので、首が鈍角だったとしても時間相当分の負荷が大きいです。
クッションの上に手を置いて操作したり、仰向けなどで首の負担を減らすことも良いでしょう。
頭痛に効く食べ物
緊張型頭痛はに効く食べ物はタンパク質です。
栄養不足や偏食による頭痛は偏頭痛に多く、栄養素としては塩分・鉄分・マグネシウム・カフェインの過不足で起きることがあります。その一方で、緊張型頭痛は血流の問題が絡むため血管壁や血中アルブミン値に関わるタンパク質の摂取量が低いことが多いです。
食べ物や飲み物のアプローチは効果に時間が掛かります。基本的な頭痛対策をしつつ、並行して高タンパク低糖質の健康習慣を始めるのがおすすめです。
頭痛が起きる部位と痛みのパターン
頭痛の部位
- おでこ・目の奥
- 後頭部・首のつけ根
- こめかみ・側頭部・耳の後ろ
- 頭のてっぺん
- 右だけ・左だけ
人の身体は地図のように神経分布図があります。適切にポイントを押さえて施術することで、パターンに沿った改善が可能となります。
痛みのパターン
- 触ると痛い
- 刺すような痛み
- 締め付けられる
- 圧迫感
- 脈打つ痛み
痛みのシチュエーション
- 一日中、毎日続く
- 下向くと痛い
- 揺らすと痛い
- 頭が痛くて動けない
- 寝ても治らず、眠れないほど痛い
女性に多い体の変化と頭痛の関係性
生理・生理前の頭痛
ホルモンバランスの乱れからくる頭痛は、首のゆがみからくる緊張型頭痛の対応とは少し変わってきます。女性ホルモンは卵巣でつくられるため、骨盤のゆがみは骨盤内にある卵巣への負担へとつながっていきます。
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妊娠や閉経後の更年期
妊娠中、妊娠初期、妊娠後期と時期によって、つわりの種類や重みは個人差が大きいです。単に「骨盤がゆがんでますよ」とは言えない神秘性が妊娠中にはあります。
また閉経後には更年期障碍で悩む方も多く、その一つに頭痛があります。閉経後は女性ホルモンが全くでないのではなく、出る総量が減っていくと言われています。
こういった体の変化に関連した頭痛の場合は、首だけでなく骨盤や背骨など全体のバランスを見ていく必要があります。
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血圧・血糖・体温の問題
血圧、血糖値、体温や手足の冷たさは数値的にも分かりやすいので、頭痛がある方に見られやすいです。これは問題が複雑に絡み合っていますので、単純に首や骨盤の問題では済まされません。
基本方針は体質改善にあります。体質を変えるために必要なことは運動と食事を変えることです。
頭痛だけでなく肩こり、手のしびれなど別の症状がある場合
肩こり
緊張型頭痛やストレートネックの方が常日頃感じるのが肩こりです。肩こりは筋肉の張り、凝りがあって感じるものですが、根本的な原因は骨や関節にあります。
手のしびれ、腕のしびれ
頚椎症や頚椎ヘルニア、胸郭出口症候群や手根管症候群など。手や腕のしびれに関わるものは多くあります。頭痛に連動したり、関連する場合は体の問題が複数あるが故だと思われます。個別に1つ1つ丁寧に治療されるのが大切です。
匂いに敏感
匂いの感受性には個人差がありますが、特定の匂いに反応して起きる頭痛や諸症状を化学物質過敏症と言われています。緊張型頭痛よりは偏頭痛に日頃から悩む方に多いです。
脇腹の痛み
ほとんどの場合は筋肉痛ですが、あまりに「奥の方で痛い」「ズキーンと痛い」など筋肉痛とは思えないような痛みの場合は他の症例を疑いましょう。
自律神経失調症
自律神経の機能が失調している状態を自律神経失調症といいます。、慢性的な疲労、だるさ、めまい、偏頭痛、動悸、ほてり、不眠、便秘、 下痢、微熱、耳鳴りなど。多岐に渡る症状が出る不定愁訴の一種です。
頭痛では「後頭部の突っ張った痛み」「頭を締め付けられるような痛み」で苦しまれる方も多いです。
あくびが止まらない、生あくびが出る
あくびは頭痛の前兆と言われるもので、特に偏頭痛に関わると言われています。他にも糖尿病や睡眠障害、貧血など。眠くないのに生あくびが続く場合は、一度病院でのMRI検査も必要かと思います。
まとめ
私たちの考える頭痛の根本的な原因は、今までの生活習慣、スポーツやケガ、仕事など様々な過去の経験が今の体を作って頭痛という症状につながっていきます。
様々な原因に即した記事を書きましたが、当院が行う頭痛基本施術は4つです。
①頭頚部の整体
②頭部冷却
③骨盤や背骨の整体
④生活習慣の指導
他にも歩き方、枕えらび、頭痛に効果的な食べ物など養生法については多岐に渡ります。
まずは4つの頭痛基本施術をもとに、ボキボキ矯正するような痛い施術ではなく、優しい整体で体を整えていきます。
今回は実際に現場でお伝えしている内容をまとめましたが、分かりにくい点等ございましたらお気軽にLINEやメールでお問い合わせくださいませ。
足柄上郡で頭痛に悩む方が一人でも多く減ることで、皆さまの笑顔と活気ある毎日が取り戻されることを心からお祈り申し上げます。
コラム執筆・監修者
合同会社Linkage
代表 小野 俊介
厚生労働大臣認定 柔道整復師
厚生労働大臣認定 鍼灸師
厚生労働大臣認定 按摩マッサージ指圧師
経歴:
平塚市内整骨院勤務 4年
川崎市内整形外科勤務 2年
町田市内整骨院勤務 5年
2014年9月に足柄上郡大井町におの整骨院を開院
柔道整復師・鍼灸師・按摩マッサージ指圧師、その他。
2014年足柄上郡大井町におの整骨院を開業。
2021年小田原市鴨宮に、おの整体院かものみや分院を開設。
整体だけでなく、巻き爪、栄養体質改善指導を実施しています。